Archive for the ‘SmartGrid’ Category

日本におけるスマートグリッドの経済波及効果

水曜日, 8月 12th, 2009

主に携帯通信市場などの調査を手がけている株式会社ROA Group情報ライブラリの中にスマートグリッドに関するレポートがありました。

・日本におけるスマートグリッドの経済波及効果/無料アナリストコラム :ROA Group
http://japan.researchonasia.com/column/colum_name.html?num=1913

PDFでダウンロードすると、表紙や目次も入れて9ページのレポートですが、スマートグリッドの概要も理解できる、わかりやすいレポートです。

読んでいて面白いと思った点をいくつか。

スマートグリッドの成長要因

PDFの4ページで「スマートグリッドの成長要因」として、地球温暖化対策とプラグインハイブリッドの普及の2点が挙げられていました。

後者については「プラグイン型ハイブリッドカーが普及すると電力需要が大きく増加することが予想され、電力網に莫大な負荷がかかる」とのことです。

最初はいまいちピンとこなかったのですが、その後の説明にはこのような記述がありました。

米オークリッジ国立研究所によると、米国でプラグインハイブリッドカーに対応するためには、電力需要ピーク時間帯である午後5 時の利用を仮定した場合に160基の発電所を新たに建設する必要がある一方、午後10 時以降での充電であれば新たに建設する発電所の数は0~8 基に大幅縮小することができると推定されている。充電時間を自動的に延期できるスマートグリッドの運用技術であれば、電力の過剰な負荷を解決できるのである。

効率の良い電力の使い方を通して、設備投資を抑えるという発想ですね。

スマートグリッドの構築に必要な技術

このレポートでは、スマートグリッドに必要な技術として、次のような図を使って解説をしていました。

AC090330summary2
(クリックして拡大)

この図は頭の整理になりますね。

このレポートの後半、スマートグリッドビジネスのIT産業への応用可能性なども見ながら、最終的に産業連関表を用いて、日本における経済波及効果を推定しています。

結果として、電力・ガス・水道産業への波及効果が最も大きいという結果になったようです。

国内におけるスマートグリッドの展開については、まだまだ色々な議論がありますが(例えば「サイエンスポータル 科学のQ&A 日本にはスマートグリッドは不要か?」というのも見つけました)、そのような中で、具体的な経済波及効果まで算出しているという点で、興味深いレポートだと思います。

SmartGridCity実証実験概要 (1)

火曜日, 8月 11th, 2009

以前にスマートグリッド勉強会で、ボルダー市のSmartGridCity実証実験の概要をまとめたので、そこで調べたことを何回かに分けてまとめていきます。

今回は、この実証実験に参加しているプレイヤーを整理します。

このSmartGridCityの実証実験は、Xcel Energy社が中心になって行われているプロジェクトです。Xcel Energy社については、スマートグリッド関連とは関係ないページになりますが、日本IBMの下記のページで同社の概要を確認することができます。

・IBM – 海外事例:Xcel Energy – Japan
http://www-304.ibm.com/easyaccess/jpgsmedia/contenttemplate/!!/xmlid=100144

ちなみに、この実証実験について調べるにあたって、参考にしたのは、Xcel Energy社のSmartGridCityに関する特設ページです。

この中に資料をダウンロードできるページがあり、基本的にはそこの資料を元に調べました。

このプロジェクトに参画している主な企業をまとめたものとして、経産省の産業構造審議会環境部会環境と産業小委員会の資料として公開されている「環境・エネルギー分野における有望技術を用いたまちづくりの海外先進事例」(PDFファイル)にまとまっています。

SmartGridCityMember
(クリックして拡大)

ここに載っている以外の企業としては、Landis+Gyr社がスマートメーターを提供しているようです。

ちなみに、Landis+Gyr社はオーストラリア・ビクトリア州のプロジェクトやデンマークでのプロジェクトにもスマートメーターを提供していると言われています(Landis+Gyr社については、後日、詳しく調べてみます)。

他には、ソーラーパネルの設置を行った企業としてNamaste Solar Electric社という企業が紹介されていました。

同社はコロラド州政府在日代表事務所内にあるニューエネルギー・エコノミーの成果という記事の中で「ボルダーに拠点を置く、ユニークな新興企業です」と紹介されています。